デジタル請求革命の衝撃 〜ネットバンキングとデジタルインボイスの融合〜

法人利用が高まるネットバンキング

日本銀行が2020年6月に行った調査によると、我が国の法人によるネットバンキングの利用率は27.4%とのこと。それから3年以上経過した現在ではおそらく全体の30%以上の法人がネットバンキングを利用していると推測される。ネットバンキングを利用する最大の理由は法人・個人にかかわらず同様だ。移動の手間や時間を軽減・短縮することに尽きる。金融機関の店舗やATMまで出向く必要がなく、操作も全て自己完結する。振込金額等に制限があるものの、通常業務での利用なら、わざわざ金融機関の店舗まで出向く必要もない。中小零細事業者における人手不足や経費節減に対する圧力は今後ネットバンキングの法人利用を加速度的に後押しするだろう。

ネットバンキング利用の現状

では、ネットバンキングの利用状況は現状どのような様子だろうか?例えば、小規模事業者の経営者や経理担当者による振込を想定してみよう。ある商品やサービスを購入済みで、その代金を支払うためとする。その動線は大まかに以下のようになるはずだ。

<買い手の動線>

  1. 請求書の受領(紙の請求書が郵送で届く場合とメールにPDFの請求書が添付されている場合の2通りがほとんどだ
  2. 請求内容の確認(金額・振込口座情報・支払い期日等)
  3. ネットバンキングによる振込(振込情報の入力)
  4. 経理処理(帳簿への記帳等、会計ソフト利用の場合はデータ入力)
  5. 取引先への振込完了の連絡(必要に応じ)

一方、商品やサービスを売った側、つまり請求書を送る側の請求から入金に至る動線は以下のようになるはずだ。こちらも小規模事業者でネットバンキングを利用しているとする。

<売り手の動線>

  1. 請求書の作成・送付(郵送またはメール+PDF)
  2. ネットバンキングによる入金確認(支払い期日を目安)
  3. 経理処理(消し込みと帳簿への記帳、会計ソフト利用の場合はデータ入力)

ネットバンキングを利用すれば、買い手も売り手も金融機関の店舗や街のATMに出向く手間と時間が大幅に節約できる。これは自明だ。そして多くの経営者がこの程度の省力化で満足してしまっている現状も見てとれる。もちろん社長自身や経理担当者が金融機関の店舗やATMにいちいち出向いて月次の振込や入金・記帳をしていた時代と比べれば隔世の感があることには間違いない。

親和性が極めて高いネットバンキングとデジタルインボイス

しかし、請求や支払いに係る事務処理環境もDX(デジタルトランスフォーメーション)のおかげで今や大きく変化している。特にネットバンキングとデジタルインボイスの融合がもたらす恩恵は計り知れない。デジタル庁が採用、昨年から国内での運用が始まっているPeppol方式に基づいて作成・送受信されたデジタルインボスは全銀システムのDI-ZEDI(全銀ネット接続専用API)でいとも簡単に金融機関のネットバンキングと連動する。文字で記すと難しく聞こえてしまうが、実際は極めて簡単な手順・操作で振込や入金処理が完了してしまうのだ。半信半疑で試しに使ってみた人は十中八九その劇的な省力化に衝撃の声を上げる。まさに「デジタル請求革命の衝撃」だ。

デジタル請求革命の衝撃

では何が衝撃なのか?劇的な省力化は、上図<買い手の動線>の1〜5、<売り手の動線>1〜3、全てのステップでもたらされる。具体的には以下の通りだ。

デジタル請求革命後の世界

<買い手の動線>

  1. 請求書の受領(Peppol方式のデジタルインボイスはシステム自動取込)
  2. 請求内容の確認(請求情報は全てシステムが認識)
  3. ネットバンキングによる振込(振込情報もシステムが処理、担当者は確認と簡単なシステム操作のみ)
  4. 経理処理(会計ソフトとの自動データ連携)
  5. 取引先への振込完了の連絡(自動メール送信)

<売り手の動線>

  1. 請求書の作成・送付(Peppol方式で、かんたん作成・かんたん送信)
  2. ネットバンキングによる入金確認(全てシステムの指示による確認のみ)
  3. 経理処理(システムが自動消し込み、会計ソフトとの自動データ連携、担当者は確認と簡単なシステム操作のみ)

ともあれ、この「デジタル請求革命の衝撃」は体験してみないと分からない。要は実際にアプリを使って頂くことが一番である。

デジタル庁認定PeppolサービスプロバイダーであるTraveldataが提供する「かんたんインボイスbondance」はこの衝撃を体験するための最も手頃なツールだ。同社は全国地方銀行協会・全国信用金庫協会などの主要金融機関協会主催のセミナーに招聘され「かんたんインボイスbondance」のデモを通じネットバンキングとデジタルインボイスの融合のインパクトと可能性について解り易く解説しており、セミナー参加金融機関から高い評価を受けている。

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